インターネット上の納所文子資料


国立国会図書館デジタルコレクションに おいて、以下の資料を閲覧できます。

1 文子の東京音楽学校在学期間
書籍名
該当ページ
該当箇所
東京音楽学校一覧 従明治四十三年 至明治四十四年 163コマ目(111ページ) 下段に、「納所文子 東京 士族」とある。
東京音楽学校一覧 従明治四十四年 至明治四十五年 273コマ目(110ページ) 上段に、「納所文子 東京 士族」とある。
東京音楽学校一覧 従明治四十五・大正元年 至大正二年 58コマ目(106ページ) 上段に、「ピアノ 納所文子 東京 士族」とある。
東京音楽学校一覧 従大正二年 至大正三年 59コマ目(108ページ) 上段に、「ピアノ 納所文子 東京 士族」とある。
東京音楽学校一覧  従大正三 年 至大正四年 62コマ 目(114ページ) 上段に、「ピアノ 納所文子 東京 平民」とある。
東京音楽学校一覧 従大正四年 至大正五年 93コマ目(177ページ) 大正4年3月25日修了として、「唱歌・ピアノ 納所文子 東京 平民」とある。
東京音楽学校卒業生氏名録』(大正15(1926)年10月発行) 25コマ目(43ページ) 大正4年3月修了として、『唱歌・ピアノ 納所文子 東京』とある。

上記からは、文子が明治43(1910)年度に東京音楽学校選科に入学、唱歌とピアノを履修し大正4(1915)年度に修了しているということが 分かります。
なお、当時の東京音楽学校選科の概要に関しては、こちらのサイトが参考になります。現代で言うと、「予備校と公開講座が合わさったようなもの」であ るとのことです。

2 出張録音のディスコグラフィー
  『写声機・平円盤 美音の栞り』 (明治44(1911)年6月発行)が公開されています。これは、天賞堂扱いの米国コロムビアレコードの歌詞を活字化して出版したものです。
  どのようなレコードが発売されたかだけでなく、レコード番号や歌詞の文句が分かります。
  納所文子のレコードは、「唱歌の部」の26コマ目(43ページ)34コマ目(58ページ)に かけて集中的に掲載されています。

3 『音楽鑑賞教育』 (津田昌業、十字屋楽器店、1924年)
  この書籍は、山本壽の『音楽の鑑賞教育』とともに1924年に出版された、日本の音楽鑑賞教育の黎明期における代表的書籍です。この当時、レ コードの新譜発売から10年以上が経過しているにもかかわらず、文子の日蓄盤18面が鑑賞教材として取り上げられています。(なお、山本壽の『音 楽の 鑑賞教育』の方では、1面も取り上げられていません。)
  具体的な取り上げ箇所及び曲目は次表のとおり。
該当ページ
曲目
72コマ目 (112ページ)
鳩ぽっぽ、池の鯉、木の葉、兎、おきあがりこぼし、夕立
73コマ目 (113ページ)
風車、楽隊遊び、大寒小寒、花咲爺、金太郎、牛若丸
74コマ目 (114~115ページ)
白ヨ来イ来イ、お月様、ポチとタマ、菊の花、人形、ひよこ、雪やこんこん、ほうほけきょ、雲雀、 浦島太郎、田植
75コマ目 (116ページ)
虫の楽隊、数へ唄
104コ マ目(172ページ)
人形、かたつむり、ひよこ
107コ マ目(178ページ)
浦島太郎
116コ マ目(196ページ)
数へ唄
117コ マ目(199ページ)

149コ マ目(263ページ)
雪、雪やこんこん
151コ マ目(266ページ)
ポチとタマ
152コ マ目(268ページ)
大寒小寒
162コ マ目(289ページ)
犬、ポチとタマ
163コ マ目(290~291ページ)
兎、鳩ぽっぽ、ひよこ、ほうほけきょ、雲雀、蝉、池の鯉
164コ マ目(292~293ページ)
菊、菊の花、梅、木の葉、虫の楽隊、お月様、夕立、雪やこんこん、大寒小寒
207コ マ目(379ページ)
軍艦マーチ
236コ マ目(436ページ)
数へ唄

4 歴史的音源
  本サイトを立ち上げた頃は、インターネット公開されている文子のレコード音源はありませんでしたが、現在は1枚2面の一部が公開されていま す。次表のとおりです。
曲目
レコード番号
備考
牛若丸
ニッポノホン:16435-A(1927年4 月新譜)
コロムビア:25189-A(1928年11月再発売)


非公開
朝顔



桃太郎
ニッポノホン:16435-B(1927年4 月新譜)
コロムビア:25189-B(1928年11月再発売)


非公開
池の鯉



  「牛若丸」と「桃太郎」のみ権利の関係からか非公開となっています。
  1927年4月にニッポノホンレーベルで発売された後、1928年11月にコロムビアレーベルで再発売されています。
  昭和期の文子が残している6面のレコードのうちの2面の音源です。



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